更新:2025年4月10日
ゴミ屋敷という言葉から想像されるのは、「片付いていない空間」や「悪臭」、「近隣トラブル」などが多いでしょう。
しかし実際には、湿気や高温と相まって、建物そのものに深刻なダメージを及ぼす環境が作られていることが少なくありません。
きずな屋のベテランスタッフがゴミ屋敷によって引き起こされる建物の劣化リスクについて考えてみたいと思います。
1.湿気がもたらす構造材の腐食と劣化
1-1 床下にこもる湿気が木材を傷める
1-2 壁内部の結露とカビの進行
2.高温による床下・壁内のダメージ
2-1 熱こもりで床下の素材が劣化
2-2 壁内の熱が建材を痛める
3.水回りの被害と配管の劣化
3-1 湿気がこもることで設備に深刻なダメージ
3-2 配管の劣化が見えないまま進行する
4.健康リスク
5.まとめ
1.湿気がもたらす構造材の腐食と劣化
ゴミが多く積まれた状態では空気の流れが極端に悪くなり、湿気がこもりやすくなります。
この状態が長期間続くと、木材は腐朽菌に侵され、柱や梁などの構造体がもろくなる危険性があります。
また、鉄骨構造の場合でも、湿気によってサビが発生し大きな問題を起こすことも。。
特に水分を含んだ紙ゴミや布類は、湿気を逃さず、内部にカビを蔓延させる温床となります。
1-1.床下にこもる湿気が木材を傷める
ゴミが床に積もると通気が妨げられ、床下の湿気が抜けにくくなります。
これにより木材が長時間湿った状態となり、腐朽菌の発生や床材のたわみ、沈み込みが起きやすくなります。
シロアリ被害の原因にもなり、建物の強度低下につながるおそれがあります。
1-2.壁内部の結露とカビの進行
ゴミで塞がれた壁際は空気がこもりやすく、壁内部に湿気が侵入し結露を引き起こすことがあります。
断熱材や石膏ボードが湿って劣化し、カビや異臭の原因になるほか、壁の構造自体が傷むケースもあります。
2.高温による床下・壁内のダメージ
夏場の高温環境では、ゴミ屋敷内の温度が外気以上に上昇することもあります。
通気が確保されない空間では、壁内や床下の断熱材が熱で劣化し、断熱性能が著しく低下します。
2-1. 熱こもりで床下の素材が劣化
通気が悪いゴミ屋敷では、夏場に床下の温度が異常に上昇することがあります。
これにより断熱材や接着剤が劣化し、床材が反ったり、強度が落ちる原因になります。素材によっては、変形やひび割れが生じやすくなることもあります。
2-2. 壁内の熱が建材を痛める
壁際に密集したゴミは熱をため込みやすく、壁内の温度を長時間高く保ちます。
その結果、石膏ボードや断熱材の劣化が進み、断熱性能が低下します。また、塩ビや樹脂系の素材が熱で変質し、建材同士の接着が弱まることもあります。
3.水回りの被害と配管の劣化
湿気は特に浴室・キッチン・トイレといった水回りに大きな影響を与えます。
ゴミによって室内の通路が妨げられると、水漏れや結露に気づかず、配管等の腐食が進行してしまうことも。
3-1. 湿気がこもることで設備に深刻なダメージ
浴室やキッチンなどの水回りにゴミが溜まると、換気が妨げられて湿気がこもりやすくなります。
この状態が続くと、床や壁が腐食し、カビや悪臭が広がる原因になります。
特に床材が水分を吸って膨張・変形するなど、目に見える劣化も早く進行します。
3-2. 配管の劣化が見えないまま進行する
ゴミの影響で配管が見えづらくなると、水漏れやサビなどの異常に気づけなくなります。
気づかない間に漏れた水が床下に広がれば、木部の腐朽やシロアリの発生にもつながりかねません。
なかなか目につかない場所ですし、発覚時には大がかりな修理が必要になるケースもあります。
4.健康リスク
建物の劣化が進むと、湿気・カビ・悪臭といった衛生環境の悪化が避けられません。
特にカビやホコリは、アレルギーや喘息など呼吸器系のトラブルを引き起こす原因になります。
壁や床の内部でカビが繁殖しても表面には見えにくいため、気づかないまま健康被害が進行することもあります。
加えて、ゴミに棲みついた害虫や害獣がウイルスや細菌を媒介するリスクも考えられます。
建物の劣化と健康リスクは密接に関わっており、どちらかを放置すればもう一方も悪化するという悪循環に陥ることが多いのです。
>>【参考コラム】
5.まとめ
ゴミ屋敷がもたらす最大の問題は、劣化が表面化しにくく、気づいたときには手遅れになっていることです。
湿気と高温という環境が、建物の寿命を確実に縮めていきます。早めの対処と定期的な点検が、住まいと資産を守ることにつながります。
ゴミ屋敷片付けの専門家「きずな屋」では、どんな大量のゴミや不用品に囲まれたゴミ屋敷でもベテランスタッフが確実に片付けを行います。
また清掃やクリーニング、消臭など特殊なカビや特殊な汚れなどの清掃もお任せいただけます。
是非ゴミ屋敷や汚部屋でお悩みの際は「きずな屋」へご相談ください。
この記事の監修者した人

株式会社 きずな屋 代表取締役 久保田満
遺品整理やゴミ屋敷片付けの現場を長年担当してきたベテラン中のベテラン。
遺品整理やゴミ屋敷片付けの現場を的確に把握し信頼性の高い見積もりをお客様に提示することが高く評価されている。日々丁寧な仕事を心掛け様々な現場へを周りお客様の故人との思いをより反映できるような遺品整理を目指している。
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