更新:2021年12月8日
はじめに
「実家に住んでいる両親が高齢なので、そろそろ遺品整理のことを考えておきたいなぁ」
「遺品整理を専門業者に頼んだ場合、費用はどのくらいかかるんだろう?」
「信頼できる整理業者を見極めるコツや、費用を安くする方法があれば知っておきたい」
今回はそんな悩みを持つ方へ向けた記事をお届けします。
高齢の両親や祖父母のいる世帯では、いつか亡くなった時に備えて、遺品整理のことを考えておく必要があるでしょう。
家族が亡くなった時のことなど、あまり考えたくないかもしれませんが、突然、病に倒れてしまう可能性もありますので、事前に対策を考えておくことをおすすめします。
ある時、急に家族が亡くなってしまい、慌てて遺品整理を実施しようとしても、必要な資金や手続きを事前に理解していないと戸惑ってしまうことでしょう。
そこで本記事では遺品整理にかかる費用や、整理業者を見分けるコツ、費用を安くする方法について、詳しく解説していきます。
遺品整理とは
遺品整理とは、亡くなった方が使っていた家財や身の回りのものを整理して、暮らしていた住居をきれいにする作業をいいます。
遺品整理は遺族が自ら行う場合もありますが、近年では専門の整理業者へ委託するケースが増えています。
遺品整理においては、残すものと処分するものの「仕分け」を行う必要があります。
残すものには、金品・重要書類といった貴重品、大切にしていた形見、再利用できる家具・衣類などがあります。
一方、明らかなゴミや使いそうにないものは処分しなければなりません。故人が使っていたものを処分することに対して、ためらいを感じてしまう人もいるかもし
れません。しかし、不用品をたくさん残しておくと後で収拾がつかなくなるので、仕分けを行った後は、思い切って捨てる決断をすることが大切です。
遺品整理にかかる費用相場
遺品整理を自ら行うのであれば大きな費用はかかりませんが、専門業者へ依頼する場合は、まとまったお金が必要になります。
費用の相場は、遺品整理が必要な住宅の広さ、荷物の量や種類などによって異なりますので、事前に把握しておくことが重要です。
また、費用の内訳は遺品整理作業を行う人の人件費と、遺品の処分費の2つであることを覚えておきましょう。
以下に部屋の間取りごとの費用相場をまとめます。
間取り | 料金相場 |
---|---|
1R・1K | 30,000円 ~ |
1DK・1LDK | 70,000円 ~ |
2DK・2LDK | 120,000円 ~ |
3DK・3LDK | 170,000円 ~ |
4DK・4LDK | 220,000円 ~ |
大体の目安としては、1部屋を作業員2名で行った場合、3万~8万円ほどの費用が発生します。
2DK以上の部屋の場合、荷物の量や作業員の人数によって大きく費用が変わりますので、間取りから相場を見極めるのが難しいのが現状ですが、10万円以上は見込んでおくことをおすすめします。
なお、作業は2~6名程度で作業を行う場合が多いですが、もし荷物の量が少なく、2名程度で行える状態であれば。10万円以下で済む場合もあるでしょう。
遺品整理業者を見分けるコツは?
遺品整理業者を見分けるコツを以下にまとめます。
日常的に接する機会は少ないと思われますので、必要な時期になって慌てて依頼し、悪質な業者に法外な金額を請求されることがないように注意しましょう。
会社のホームページを確認する
まずは会社のホームページを確認することから始めましょう。
どの程度の規模の会社で、過去の実績はどのくらいあるのかなど、確認すべき事項はたくさんあります。
中にはホームページを持っていない小さな会社もあるかもしれませんが、信頼性を重視するならホームページで企業情報や実績などをきちんと公開している会社がおすすめです。
現地訪問をしてもらえるか
遺品整理の見積もりを作成する場合、どの程度の住宅で、処分する物品はどんなものなのか、事前に現地訪問をして判断するのが基本です。
しかし、業者によっては現地訪問をせず、電話で聞き取りを行っただけで見積もりを提示するケースもあります。
この場合、見積もり内容が大雑把になっていたり、当日になって追加請求をされたりする可能性があるので注意が必要です。
見積もり依頼する際は、できるだけ現地訪問するようにお願いして、もし拒否されてしまう場合は、他社への依頼をおすすめします。
許可・届出や資格があるかどうか
遺品物などの一般廃棄物の処分を事業として行う場合、「一般廃棄物収集運搬許可証」を所持している必要があります。
(依頼する会社が持っていなくても、許可証を持った業者へ委託していれば、法律上は問題ありません)
もし業者が適切に処分を行わなかった場合、依頼した側も責任を問われる可能性があるため、決して軽く考えてはいけません。
ホームページを持っている会社であれば、こうした資格の有無は掲載されている場合が多いので、事前にチェックするようにしてください。
料金を安くするコツは?
遺品整理の料金を安くするには、主に以下の3つの方法があります。
急ぎで整理する場合は仕方ありませんが、時間に余裕のある方はできるだけチェックしておきましょう。
事前に不用品を処分して荷物を減らす
前述したように遺品整理の費用は、荷物の量によって大きく変わります。
不用品として処分するものを事前に自分で処分すれば、荷物の量が減り、費用を安くすることが可能です。
処分する際は、自治体が運営する廃棄物処理施設へ直接持ち込む方法がもっとも安く抑えられるでしょう。
ただし、地域によっては対応していない種類のものがありますので、手続きをする際は管轄する自治体へ問い合わせるようにしてください。
また、大型の荷物を自分で運搬するのは非常に大変なので、無理をせずに業者へ依頼することをおすすめします。
売却できるものは自分で売却する
遺品の中に高価なものがある場合は、遺品整理業者が買い取り分の費用を料金から割り引いてくれることもあります。
しかし、処分と同時に買い取りをお願いするケースでは、相場より低い価格で買い取りされることが多くなっています。
そのため、手間はかかりますが、より高く買い取ってもらうためには、処分を依頼する前に、自分でリサイクルショップやフリーマーケットに出す方法がおすすめです。
特に近年流行しているメルカリやヤフオクを始めとしたフリマアプリ、ネットオークションなどに出品すれば、想定以上の価格で売れる可能性もあります。
もちろん、こうした売り方をするには手間がかかりますので、ある程度、まとまった時間を確保できる人向けの方法です。
相見積もりを取る
遺品整理業者は多数ありますので、費用も業者によってまちまちです。
中には法外な金額を提示する悪徳業者もいるので、こうした業者に惑わされないように価格相場をしっかりと調べたうえで、複数の業者に相見積もりを依頼することをおすすめします。
相見積もりを取れば、悪徳業者と取引してしまうリスクを減らせるだけでなく、適正価格を把握でき、費用削減にも繋がります。
もちろん、安かろう悪かろうではいけませんので、価格だけで判断するのではなく、会社としての信頼性も大切です。
依頼する業者のホームページや口コミ、過去の実績などを見ながら、本当に任せても問題ないかどうかを判断するようにしてください。
遺品整理の情報は事前に集めておこう
以上、遺品整理にかかる費用や、整理業者を見分けるコツ、費用を安くする方法を解説してきました。忙しい毎日を過ごしていると、両親や祖父母が亡くなった時のことなど、なかなか考える暇がないかもしれません。
しかし、人は高齢になると、いつ何が起こってもおかしくありませんので、できるだけ早めに遺品整理の情報を集めておく必要があるでしょう。特に急な事態に直面しても戸惑わないように、信頼できそうな業者の目星はある程度つけておくことをおすすめします。